マグネシウム

実用金属中、最も軽量かつ高強度

一番の特徴は何といっても軽さです。比重は1.8と実用金属中最軽量であり、鉄の約1/5、軽いと言われるアルミの約2/3の重さでしかありません。それでいながら、「軽くて強い金属」の代表であるチタン並みの比強度(引張強度/比重)を持っています。

マグネシウムの加工性について

切削抵抗は弱く、マグネシウムを1とすると、アルミ1.8、鉄6.3となります。また、比熱が小さい(1030J/kg ℃)ため、温度変化による寸法変化が小さいこともあり、加工性については良いと言えます。しかしながら、発火性が非常に高く、取り扱いに注意とノウハウが必要なため、加工できる業者は限られます。当社では、ほぼ全ての機械で油溶性切削油を使用しており、マグネシウム専用機を設けていないため幅広く対応が行えます。

マグネシウムの特性

・圧倒的に軽い

実用金属中最軽量。代表的な実用金属の比重がチタン4.5、鉄7.9、ステンレス7.9、アルミ2.7、銅8.9であるのに対し、マグネシウムの比重は1.8です。機械構造用部品に使用される素材としてマグネシウムより軽量なものは樹脂しか残りません。

 

・比強度(引張強度/比重)、比剛性(剛性/密度)に優れる

同じ質量(重量)で、アルミ、鉄、樹脂と比較して比強度、比剛性が高い特性を持ちます。絶対的な引張強度はチタンに劣りますが、実用金属中最強クラスの比強度であるチタンと同等の133N·m/kgという比強度を持っています。アルミ(57N·m/kg)、鉄鋼(77N·m/kg)とも比較すると、特筆して「軽くて強い金属」と言えます。そのため、要求強度に応じて、薄肉化、軽量化がしやすい素材と言えます。

 

・燃えやすい

発火しやすいため、取り扱いに注意が必要です。また、燃焼しているマグネシウムと水が触れるとさらに激しく燃焼、または爆発します。当社では、後述の「マグネシウム加工における発火対策」を行い、火災には細心の注意を払い、加工を行っています。

 

・腐食しやすい

電子を放出しやすくイオン化傾向が大きいため、錆びやすく、特に塩分や不燃性ガスに触れると一気に腐食が進みます。そのため、表面処理による防錆が必要となります。「燃えやすい」性質と並んで、マグネシウムの大きな弱点と言えるでしょう。

 

・衝撃吸収性に優れる

実用金属中最大の衝撃吸収性を持っているため、振動を嫌う音響機器や自動車のホイール、ステアリングに使用され、製品の長寿命化にも貢献します。

 

・凹みにくい

加工硬化率が高いため、物体がぶつかったときの凹みがアルミや鉄鋼と比較して小さいです。そのため、デジタルカメラのボディーにはマグネシウムが使われます。

当社で行っているマグネシウム加工における発火対策

・油溶性切削油の使用

・防災訓練の実施

・社内教育の実施

・加工機への「マグネシウム加工中」プレート表示(目視確認)

・消火用乾燥砂の常設・切粉の個別管理

マグネシウムの表面処理

  • マグネシウム加工部品

    マグホワイト処理(陽極酸化被膜)

  • マグネシウム加工部品

    カラーマグホワイト処理(陽極酸化被膜)

  • マグネシウム加工部品

    化成処理(クロメート:MX-3)

  • マグネシウム加工部品

    化成処理(リン酸塩)

当社で取り扱うマグネシウムの種類

 名称  引張強度(MPa) 耐力(MPa)  伸び(%) 
AZ31 250~290 165~220  16~20  中程度の強度と高い伸びがあり押出材や圧延材として利用される最もポピュラーな素材
AZ61  285  165  14  AZ31より高強度。利用される頻度は少ない
AZ80  340~380  250~270  7~12  AZ61より高強度

AZ91 

230  160  ダイカスト用合金
ZK60  340 260 11 航空宇宙部品やレース車両向きな素材
AM50A* 210 12 10 エアーバッグ装着用ステアリングホイール芯材に使用されるMg-Al-Mn系ダイカスト用合金
WE43*

220~230

130~140 5~6

200~250℃での強度が高い、クリープ特性を持つ耐熱合金

高圧ガスポンプのジョイント部品などに使用される

※上記数値は参考値となります。

*…調達困難のためご支給お願いします。

その他の材質についても対応可能です。但し、調達が難しい材料については支給していただいてのご対応となります。

 

参考

※Mg-Al-Zn系合金…AZ31,AZ61,AZ80,AZ91

※Mg-Al-Mn系合金…AM50A

※Mg-Zn-Zr系…ZK60

※Mg-希土類元素系合金…WE43

対応素材

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