二次加工

圧入

ピンや棒などを、それより直径の小さな穴に圧力を加えてはめ込む締結法。位置決めや埋め栓、部品同士の組立などに用いられる。

円筒研磨

ワークを回転させながら、外径に砥石を当てがい、研磨する方法。切削加工では得られない高精度な寸法や表面粗さを可能とする。

含浸

金属鋳物に発生した鋳巣に対して、含浸材を封入することで封孔(鋳巣を塞ぐ)する処理。
自動車のエンジン周辺部品などの液漏れ防止や医療機器の細菌侵入防止などに用いられる。

鏡面仕上げ

加工物を研磨することで鏡のように表面をきれいにする仕上げ。一般的にRa0.1~0.2以下の面粗度とされ、 バフ研磨電解研磨、ラップ研磨などで仕上げられる。三角記号では「▽▽▽▽」と表記する。

高周波焼き入れ

高周波誘導電流により鉄系素材の任意の表面部分のみを急熱急冷して内部の靭性は元の状態を保ち、表面を硬化させる熱処理。表面は高硬度となるが、ズブ焼入れと違い、全体は硬化しない。耐摩耗性や疲労強度を必要とするシャフトや歯車部品などに用いられる。

固溶化熱処理

オーステナイト系ステンレス(SUS304,316など)に必要となる熱処理で、鉄鋼を十分に加熱することで、合金成分を個体に溶け込ませ(固溶)、その後冷却処理すること。非鉄金属では「溶体化処理」ともいう。

サブゼロ処理

鉄鋼材料に施す熱処理の一つで、焼き入れした素材をすぐに氷点以下(-60℃~-100℃程度)に再急冷する処理。材料の硬さをさらに上げ、均一化し、寸法を安定させ、耐摩耗性を向上させる。

ジグ研

研磨加工のひとつ。治具研削盤という機械を用い、主軸につけた回転する砥石を穴内径や外形に当てて研磨することでミクロン単位での高精度加工が可能。平面、内径、外径以外の外形部などで輪郭度が要求される箇所に用いることが多い。

絞り加工

板金加工のひとつで、一枚の金属の板に圧力を加え、絞り込み、凹状に加工し、容器形状にする工法。

焼鈍(焼き鈍し)

熱処理の一つ。残留応力の除去、被切削性の向上などの目的で用いる処理。熱した鋼材をゆっくり冷やし、柔らかくする。アニール処理、アニーリング、ストレスリリース処理(SR処理)とも呼ばれる。

焼準(焼き準し)

熱処理の一つ。粗大化した金属組織(結晶)を均一化することで残留応力を除去し、靭性機械的性質の向上をする目的で用いる熱処理。熱した鋼材を一般的には空冷する。焼き入れや、焼き鈍し(焼鈍)の前処理として広く用いられる。

浸炭焼き入れ

熱処理の一つ。主に低炭素鋼(約0.2%以下)に浸炭(表面層に炭素を浸透、増加させる)をした後、焼入れ焼戻しをすることにより表面層を硬化させる熱処理。表面は硬く、内部は低炭素鋼の機械的性質を維持して粘り強く仕上げることができる。一般流通している金属ではS15C,S25C,SCM415,SCM420に対して適用される。

ズブ焼入れ

焼入液の中に製品を浸漬して全体を焼入れする最も用いられる焼き入れ方法。材料全体が硬化するが、高周波焼き入れなどの表面焼入れ(部分焼入れ)程には表面が硬くならない。

析出硬化処理

固溶化熱処理の後、析出硬化を人工的に行う処理のことをいい、アルミ合金の2000番系、6000番系、7000番系などのT6処理が代表例である。

電解研磨

電気分解の原理を利用して、金属の表面をミクロン単位で溶かし、研磨をする処理。オーステナイト系ステンレスSUS304,SUS316、アルミ材の研磨に用いられる。物理的研磨や、洗浄などでは除去することが困難な汚れや傷を取ることができる。金属の表面は滑らかになるため、汚れがつきにくくなる。

転造

加工物を工具で挟んで盛り上げて成形する加工方法。通常は冷間で加工される。素材の塑性を利用して、変形させるため、切削粉は出ない。一般に雄ネジ加工に用いられ、切削よりも強度が高く、生産能率も高いため、量産品に適している。

熱処理

金属に熱を加えて、組織や性質を変化させること。焼き入れ、焼き戻し、焼き鈍し、焼き準しの種類がある。硬化、調質、残留応力除去の目的で行われる。

バフ研磨

ステンレスの表面を仕上げる研磨方法の一つ。回転した布やフェルト、皮製の「バフ」をステンレス表面に押し当てることで研磨する。表面のバリや傷を除去したり、平滑性、光沢度の向上を図れる。人の手によって行うため、寸法が要求される加工面には向いていない。

板金加工

金属板を、曲げ・切断・穴あけ・溶接などにより、目的の製品・部品形状に仕上げていく加工。

平面研磨

工作物の平面を砥石で仕上げる研磨方法。サブミクロン(1/10,000mm)台の精度も狙える。

放電加工

電極と被加工物との間に放電することにより、被加工物表面を溶かす機械加工。通常の機械加工が厳しい硬い素材の加工、切削では物理的に不可能なピン角の加工、金型の加工などに用いられ、少量生産に適している。

ホーニング加工

内径表面を仕上げる研磨工法の一つ。ホーニング加工機のヘッドに取り付けらた砥石を工作物の内面に押し付け、回転させながら往復運動を行うことにより精密な研磨を行う。面粗度真円度、円筒度が向上する。主に油圧シリンダーやエンジン部品に用いられる。

焼入れ

鋼を硬くする目的で用いる最も一般的な熱処理。炭素を含む鋼材を加熱して、一定時間置いた後、急激に冷却する。

焼き鈍し

焼鈍参照。読み方「やきなまし」

焼き準し

焼準参照。読み方「やきならし」

焼戻し

粘りや靭性を高める目的で用いる熱処理。焼入れ後に行い、鋼を焼入れよりも低い温度で再加熱して硬さを調整する。

リフロー処理

錫(Sn)メッキ後にメッキ被膜を急熱急冷し、残留応力を除去する熱処理のこと。微小回路をショートさせる原因となる金属の微細な髭状の結晶(ホイスカ、ウイスカ)の抑制とために錫メッキとセットで多用される。当社ではリフロー処理の代用としてアニール処理を行うことが多い。

レーザーマーキング

製品に対して、識別、ナンバリング等を目的として、レーザーで文字を印字すること。

ロウ付け

溶接方法の一つ。接合する母材よりも融点の低い合金を溶かして接着剤のようにして、母材を溶かさずに複数の部材を接合する。条件により、アルミロウ、銀ロウ、銅ロウ、ニッケルロウなどがある。様々な金属に対して行える。

ローレット

丸軸に凹凸のギザギザを入れる加工のこと。滑り止めや、回り止めの目的で用いられる。金属のボールペンや工具などの持ち手に施工されることが多い。

ワイヤーカット加工

放電加工の一種で、真鍮製のワイヤーに電流を流して、糸のこのように金属を切断(溶断)する加工方法。切削できない高硬度の焼き入れ鋼や、特殊鋼、非常に薄いワークでも加工ができる。通電性を持つ金属であれば加工可能。アルマイト処理がされているワークは通電しないため加工不可。

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