金属について

   

公開日:2023.05.16、最終更新日:2024/05/30

わたしたちの周りには、あらゆるところに、あらゆるものに、あらゆる形状で、あらゆる大きさで「金属」が使われています。「金属」なしには人間の生活は成り立たない程です。
今回は、そんな「金属」をわかりやすくまとめてみました。

・金属の定義

皆さんは金属と聞いてどのような金属を思い浮かべますか。
私はというと、鉄です。あの重くて、丈夫そうな感じがいかにも金属という印象を受けます。
しかし、人によって捉え方が異なるかと思ったので定義を調べてみました。
色々な情報から要約したのが以下となります。

金属定義

①特徴的な光沢「金属光沢」

金属は、古くからアクセサリーなどに使われてきました。
それは金属特有の光沢である「金属光沢」を持つからでしょう。

②熱を伝える「熱伝導性」

フライパンに火をかけると、その熱が伝わって、お肉が焼けます。
このように熱を伝える性質を「熱伝導性」といいます。

熱伝導性

③電気を通す「電気伝導性」

コンセントや、電線に使用されるように金属は電気を通します。
この性質を「電気伝導性」といいます。

導電性

④薄く広がる「展性」

金属に圧力や打撃などの圧縮する力を加えると破壊されることなく、板や箔状に薄く広がります。
この性質を「展性」といいます。

展性

⑤線状に伸びる「延性」

金属に引っ張る力を加えると破壊されることなく、引き伸ばされます。
この性質を「延性」といいます。

延性

これらの性質を全て持っている物質が金属です。

・主な金属の種類

元素周期表
元素周期表

地球上に存在する約120種類のうち、金属元素は約80種類を占めています。
しかし、そのうちのほとんどは普段耳にする機会がないものばかりです。
ここでは、一般的な金属+αの金属を挙げてみることにします。

身近な金属一覧

・鉄(鉄鋼)と非鉄金属

金属にはいくつかの種類の分け方があります。
そのうちの一つが「鉄(鉄鋼)」、「非鉄金属」に大別する方法です。
世の中に存在する金属の多くは鉄のため、鉄か、鉄ではないかで分ける方法です。

鉄(鉄鋼)とは鉄を主成分とする金属の総称のことで、代表的な鉄(鉄鋼)には「純鉄」「鋼(はがね)」「ステンレス鋼」があります。

非鉄金属とは鉄を主成分としない金属の総称のことで、代表的な非鉄金属には「アルミニウム」「マグネシウム」「銅」があります。

・軽金属と重金属

金属は基本的に重いものです。
その金属の中でも軽いものもあります。
それが「軽金属」です。
「軽金属」、「重金属」で分ける方法があります。

軽金属とは比重が4以下(あるいは5以下)の比較的軽い金属のことで、代表的な軽金属には「マグネシウム(比重1.7)」「アルミニウム(2.7)」「ベリリウム(1.9)」があります。

重金属とは比重が4以上(あるいは5以上)の比較的重い金属のことで、代表的な重金属には「金(比重19.3)」「タングステン(19.3)」「鉄(7.9)」があります。

※比重…4℃の状態の水(比重1.0)と比較してどのくらい重い物質であるかを示す重さの基準となる指標
つまり、水より4倍以上(5倍以上)重い金属を「重金属」、それよりも軽い金属を「軽金属」と言い換えることも可能です。

「チタンは軽金属?重金属?」
基準である比重4以上(5以上)という数値はJIS等の規格で明確に規定されているものではありません。
一般的な基準である比重4以上という目安で見れば比重4.5のチタンは「重金属」に分類されます。
しかし、比重5以上を「重金属」として定義することもあるため、その場合では「軽金属」となります。
チタンの比重は4.5で、中間値となるので難しいところですが、私見では、チタンは「軽くて強い」金属の代表種ですので、「軽金属」としての認識です。

・貴金属と卑金属

錆びやすさ(イオン化傾向※)での分類もできます。
イオン化傾向とは液体中での酸化(イオン化)のしやすさの傾向を示します。

貴金属とは活性が低く、安定していて、錆びにくい(イオン化傾向が低い)金属のことで、代表的な貴金属には「金」「銀」「プラチナ」があります。

卑金属とは活性が高く、不安定で、錆びやすい(イオン化傾向が高い)金属のことで、代表的な卑金属には「鉄」「アルミニウム」「マグネシウム」があります。

※イオン化傾向…液体中での酸化(イオン化)のしやすさ。水素と比較してイオン化傾向が大きいか小さいかで錆びやすいか錆びにくいかを判断します。

「銅は貴金属?卑金属?」
水素と比較してイオン化傾向が低いということで考えれば銅は「貴金属」となります。
しかし、貿易の分野では関税に影響することから、明確に28の金属が「卑金属」として定められており、その中に銅も含まれています。
加工屋の見解としては、銅は湿気や素手で触れた際の素地の色調の変化が顕著な材質のため、「卑金属」の印象となります。

・ベースメタルとレアメタルとプレシャスメタル

埋蔵量や生産量で分類することが可能です。

ベースメタルとは埋蔵量、生産量共に多く、日用品から産業用品まで幅広く使用される金属のことで、代表的な金属には世界で最も多く生産、消費されている「鉄」、缶の素材である「アルミ」や貨幣に使用される「銅」があります。

レアメタルとは埋蔵量が少なかったり、埋蔵量は豊富でも採掘、生産が難しいため希少性が高い金属のことで、代表的な金属には乾電池に使われる「マンガン」「リチウム」、埋蔵量は多いが精錬が難しい「チタン」があります。

プレシャスメタルとは埋蔵量が少なく、特に耐食性が高い金属のことで、代表的な金属には「金」「銀」「プラチナ」があります。いわゆる貴金属と言われる金属です。

・合金とは

純鉄や純アルミニウムのように単一の金属元素からなる純金属は精錬が大変だったり、加工時の使い勝手が悪かったりします。
そこで他の元素を添加することにより、加工性向上や性能向上を図ります。
錆びやすい鉄にクロムを加えると錆びにくくなります。(ステンレス鋼)
燃えやすいマグネシウムにカルシウムを加えると燃えにくくなります。(マグネ鋳物)
軟らかいアルミニウムにマグネシウムを加えると強度が上がって加工しやすくなります。(アルミA5000系)

このように単一の金属元素に他の元素を添加して、スペックを変化させた金属が合金です。

・当社で取り扱う金属とその特徴

マグネシウム…とにかく軽い

チタン…重量当たりの強度が最も高い(軽くて強い)

インコネル…超耐熱、超耐食の最強ニッケル合金

PEEK…耐熱性、耐薬品性など、金属にも引けを取らない物性を持つ

アルミニウム…軽くて、流通性、加工性良し

ステンレス…錆びにくく、強く、多様な機能を持っている

(鉄鋼)…硬くて、強い。さらに熱処理をすることで性質を変化させられる、産業の基盤となる材料

…熱と電気をよく伝える。軟らかくて重い

・後記

今回は、金属加工屋から切っても切り離せない金属材料について記事を書いてみました。
言われてみれば当たり前と感じることも実際に自分で調べてみると実に面白いですね。
これからも個人的に興味のあることが中心となってしまいますが、アウトプットしていきたいと思います。
それがほんの少しでも参考になれば幸いです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
(執筆 生沼)

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