か行

ガイド

部品同士の位置を決めたりするための案内となる部分。ピンやシャフトなどが用いられる。

カエリ

加工面に生じる不要な突起。

かしめ

材料の一部をつぶして二つ以上の部品を接合する方法。

化学研磨

電気を使わず化学研磨薬品に浸漬することにより、金属の表面をミクロン単位で溶かし、研磨する処理。電解研磨のように通電しなくていいため、影響を受けやすい微細な部品に向き、厳しい寸法管理も行える。

加工硬化

金属に応力を与えた際に塑性変形に伴って硬さが増す現象。大部分の金属材料は常温(冷間)で加工硬化する性質を持つ。

ガスケット

シール材の内、主に動かない部分(配管のフランジなど)に使用されるもの。部品と部品で挟まれ、押し潰されることによって、その反発力で気体、流体等を内外から密封する。材質はゴム、液体、金属など幅広い。

化成処理

素材表面に処理剤を作用させることで化学反応を起こし、硫化物や酸化物の被膜を形成させる処理。耐食性や塗料との密着性向上などの目的で行われる。また、陽極酸化被膜処理では失われてしまう導電性が保持できることも特徴の一つ。種別としては、ノンクロム系化成処理(黒染め、ジルコン処理、リン酸塩処理[パーカー処理])とクロメート処理(3価クロム系化成処理[ベルスクード処理、他]、アロジン処理、クロメート処理[6価])に分けられる。

硬さ

金属の硬さを示す単位。HRC(ロックウェルC硬さ)、HV(ビッカーズ硬さ)、HB(ブリネル硬さ)、HS(ショア硬さ)の4つの尺度がJISで規定されている。基本的には硬度が高ければ、各種強度、耐摩耗性が大きく、伸びや靭性が低い傾向にある。

硬さ試験

硬度保証が必要な際に行われる試験。押込み硬さ(HB[ブリネル硬さ]、HV[ビッカーズ硬さ]、HRC[ロックウェル硬さ])と反発強さ「HS[ショア硬さ]」の2つの種類に分けられる。

カチオン(電着)塗装

水溶性塗料(陽極)を溶かした槽に製品(陰極)を浸漬させ、電気の力を使って塗膜を形成させる塗装。被塗物が複雑な形状であっても均一で密着性の高い塗膜が形成されるため防錆力が高く、自動車部品を中心に用いられる。治具に吊るして浸漬するため、その部分には塗膜が着かない。主に鉄素材の塗装に用いられる。基本的な色調は黒色か灰色となる。主に量産車に用いられる塗装のため、試作での膜厚の調整は基本的にできない。膜厚は10~20μmで、協力会社での対応が可能。

金型

金属で製作した型。二つの型で一体となっており、型の中に溶かした金属、樹脂を流し込んだり、素材を挟み込んだりするなどして、「同じ形の製品を大量生産する」ために使用される。身の回りにあるあらゆる製品(量産品)はほとんどが金型を用いて作られている。

含浸

金属鋳物に発生した鋳巣に対して、含浸材を封入することで封孔(鋳巣を塞ぐ)する処理。
自動車のエンジン周辺部品などの液漏れ防止や医療機器の細菌侵入防止などに用いられる。

機械的性質

物質の力学的特性のこと。引っ張り強さ、耐力、伸び、硬さ、せん断強さ、疲れ強さなどの項目がある。

幾何公差

設計意図を正しく伝えるために、図面に記載する形状・姿勢・位置などの幾何特性の誤差の許容値。

鏡面仕上げ

加工物を研磨することで鏡のように表面をきれいにする仕上げ。一般的にRa0.1~0.2以下の面粗度とされ、 バフ研磨電解研磨、ラップ研磨などで仕上げられる。三角記号では「▽▽▽▽」と表記する。

切り欠き

被加工材の縁を凹状に切り取るせん断加工。形状にもよるが、Tスロカッターで加工されることが多い。

キー溝

回転する部品を固着するために用いられる機械要素。軸穴側のキー溝に軸側のキーを挿入し、くさびの役割を担う。スロッター加工、ブローチ加工、ワイヤー加工が主な加工方法であり、稀にマシニングによる切削加工で隅Rや逃げ溝を設けて対応することもある。

クラック

材料、部品、製品の表面から内部に広がった亀裂、ひび割れ。

黒染め処理(化成処理)

鉄鋼、ステンレス、銅に行う化成処理の一つ。高温で濃度の濃いアルカリ溶液を煮沸し、鉄の表面に四三酸化鉄の皮膜を覆う。膜厚は1~2μmのため、厳しい寸法精度が求められる部品にも適用しやすい。部品使用時には、被膜自体に防錆の効果はあるが、主に被膜の上に防錆油を塗布して使用することが一般的。四三酸化鉄被膜処理、四酸化鉄処理、フェルマイト、黒色酸化鉄処理、アルカリ着色処理、Fe304、Black oxideとも呼ばれる。

クロメート処理(化成処理)

鉄鋼素材、アルミニウム、マグネシウムに行う化成処理の一つで、リン酸塩処理(パーカー処理)と並ぶ、化成処理の最も代表的な処理方法である。6価クロムを含む溶液に浸漬し、表面を皮膜で覆う。基本的には6価クロム含有の処理をクロメート処理という。RoHS指令に対応していないため、主流は3価クロム系化成処理になりつつある。また、広義では、アルミに行う3価クロメート処理である「ベルスクード処理」なども含む。

クロムモリブデン鋼

通称「クロモリ」。鉄に極僅かのクロム、モリブデン等を添加した低合金鋼の一種である。溶接が容易で、標準の機械構造用炭素鋼(S45Cなど)と比較してかなりの強度と硬度を有している。クロムモリブデン鋼はクロムを含んではいるが、ステンレス鋼に見られる腐食耐性を持つには十分な量ではない。SCM435などの先立つ記号「SCM」で種別される。

クローム銅

銅に0.4~1.2%のクロムを加えた析出硬化系の銅合金。

黒皮材

熱間圧延加工された鉄鋼材料。表面が黒錆で覆われている。材料の仕上げ方法を指定しない場合は、基本的に「ミガキ材」ではなく、「黒皮材」として扱われる

蛍光浸透探傷試験(検査

蛍光浸透液を使用し、暗所で試験面に紫外線を照射してきずを検出する方法。染色浸透探傷に比べて検出感度が高いため、非常に小さなきずも検出することができる。当社では協力会社で対応可能。

傾斜度

理論的に正確な角度を持つ幾何学的直線あるいは平面に対してどれだけずれてよいかを表す幾何公差。

現合

現物合わせ。既に加工された相手部品や市販部品に合わせてはめあい具合を確かめること。

合金

単一の金属元素に1つ以上の元素を添加して作られた金属。純金属は生産が難しかったり、加工性が悪かったりするため、私たちの身の回りにある金属はほとんどが合金である。

公差

標準の重さ・大きさなどからこの程度はずれていても仕方がないとして、公式に許容されている限界。

硬質アルマイト処理

主に自動車のエンジン部品などの摺動部に積極的に用いられる耐摩耗性に優れた硬い性質のアルマイト処理。軟質(普通)アルマイトに比べ、染色しづらい。硬度400HV以上 膜厚10~70μm程度。

高周波焼き入れ

高周波誘導電流により鉄系素材の任意の表面部分のみを急熱急冷して内部の靭性は元の状態を保ち、表面を硬化させる熱処理。表面は高硬度となるが、ズブ焼入れと違い、全体は硬化しない。耐摩耗性や疲労強度を必要とするシャフトや歯車部品などに用いられる。

固溶化熱処理

オーステナイト系ステンレス(SUS304,316など)に必要となる熱処理で、鉄鋼を十分に加熱することで、合金成分を個体に溶け込ませ(固溶)、その後冷却処理すること。非鉄金属では「溶体化処理」ともいう。

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